「経年変化-ANILINE HORSE編」

「経年変化」革好きの愛好家は皆好きな言葉だと思う。

ただここ近年この言葉ばかり一人歩きしている気がしてならない。

「袖」や「襟」がエイジングした姿は確かに見ていて美しい。

ただ、すべての革がそのようなエイジングするかといえば間違いである。

同じホースハイドの素材でも仕上げによって全く異なるエイジングをみせる。

荒々しいエイジングはやはりフルベジタブルタンニン鞣しの「エコホース」だろう。

対して「アニリンホース」はアニリン独特の透明感のある美しい発色のエイジングとなる。

それぞれの革の特徴を生かし「アニリンホース」はテーラードJKT、コサックJKTなど綺麗なシルエットが出やすいモデルに使用している。

逆に「エコホース」は男らしいカーコート、アビエーションコートなどと相性が良い。


それぞれのデザインと革素材が絶妙にマッチングする事によって初めて1つの最高のアイテムが生まれる。

また、写真で映えるような「エグい」エイジングはすぐには生まれない。

なぜなら襟、身頃など各パーツに「厚み」、「幅」などを変えた「芯材」を使用しているからだ。

芯材を使用することで「革が伸びにくく」、「型崩れ」しにくい仕上がりになる。

芯材の施し方も「ディアスキン」・「ホースハイド」など革の素材により特性が異なる為芯を張る厚み、幅、箇所を変えている。

すべては美しく着続けて頂きたいという想いからだ。

革ジャンは1年、1年、着れば着るほど持ち主の身体に馴染み、より愛着が増す。

これはどの素材もでも同じ事だ。決して焦ってはいけない。

私たちが大好きなヴィンテージの革ジャンも100年近くその長い歴史を歩んできた。

どの革が良いと言った優劣はない。それぞれの革の特徴や特性を知って頂いた上で選らんで頂きたい。

最低10年。じっくりと育てて欲しい。

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前回はエコホース編でした。

なかなか反響を頂きLAHAINAのStaff着用ライダースへのお問い合わせも多く頂きました。

申し訳ございませんが、今のところ再生産の予定はございません。

今期新作のトラッカーJKT「ER-45」
こちらも着込むと良い感じエイジング致します。あわせてご検討頂ければ幸いです。

さて、今回は「ANILINE HORSE」についてご説明させて頂きます。

「Y2LEATHER(ワイツーレザー) ANILINE HORSE  LS-16」
着用2年「Y’2 ヤナモト 私物」 

ANILINEとは合成染料とタンパク系のバインダーを使用して仕上げを行います。

アニリン独特の「透明感のある艶」が最大の特徴です。

顔料を一切使用しないので、「革の傷」、「スレ」が目立ちやすく、原皮のセレクションが難しい仕上げです。

また染料仕上げなので顔料系に比べると色合わせが難しく、キャメルなどの淡色系は同じレシピで仕上げても毎回色が微妙に異なります。

それもアニリンの、染料の革の特徴だと思います。

対して「顔料仕上げ」は革の傷、スレもある程度隠れ、また色合わせも染料系に比べ比較的合わせやすいです。

近年「アニリン」と「顔料」のミックスである「セミアニリン」仕上げも目立ちます。

これは染料の透明感、傷などを隠す顔料のハイブリッドといえる素材です。

「A-2」などミリタリーJKTと相性がいいですね。

ただ100%顔料仕上げの商品を「アニリン仕上げ」と説明している所も希にございます。


「アニリン」は染料です。お間違え無いようにお願いします。


さて画像の商品ですが、私ヤナモトが2年少し着用した商品でございます。


最初の光沢も良かったですが、着込む程に奥深い「艶」が出てきました。

ただこちらの素材は先日ご紹介した「エコホース」に比べ、革を「ごりごり」にエイジングすると言うことに重きをおいておらず、さらっと自然に、上品に着て頂きたいと主に「テーラードJKT」、「シャツJKT」、「Pコート」など上品なデザインで採用しております。

Gジャンでもがっつり着込む方は「エコホース」。

より上品さ、着やすさを求める方はこの「アニリンホース」をおすすめします。

革の厚みは1.4mm前後ございますが、柔らかく仕上げておりますので、縫製もより形が出やすく上品なアイテムにぴったりです。


是非お試しください!!