2022.11.22
KAKISHIBU HORSE 着用エイジング
革に染色するのが非常に難しい柿渋。
それをワイツーのメインマテリアルであるホースハイドに染色することに成功いたしました。
顔料を一切使用せず、柿渋の染料のみで仕上げた天然素材です。
天然染料なので環境問題にも負担の少ない素材となっております。
フルベジタブルタンニン鞣しをしたあとに柿渋の染料を入れ込むのですが、染料を入れることにより元々あった革のキズやスレが浮かび上がってきます。
キズやスレは顔料を使用するとほぼ見えなくなりますが、革本来の肌触り、質感は薄れてしまいます。
このようなキズ・スレは隠せないので商品にも含まれている場合がございます。
*キズなどを理由としたご返品、キャンセルは一切行っておりません。
ご購入前にしっかりとご確認ください。
また、紫外線に弱い素材です。保管の際は蛍光灯などにもご注意ください。
(ご購入時にお渡ししているガーメンツに入れて保管するのをおすすめしております。)
キズやスレは浮き出る素材ですが、柿渋の染料を入れ込むことによりサドルホースとは又違ったエイジングを見せてくれます。
さらに柿渋の染料を最後に刷毛を使用し再度塗り込む「2度染め」を行っております。
そうすることにより革に対して柿渋の濃度が高まるということです。
1枚目の写真は新品未着用のものです。サドルホースよりも少し濃いので家でウォーミングをしないでも着ていただけます。
2枚目の写真はオイルアップを一切行わず、2ヶ月ほど着用したサンプルです。
良い感じに濃くなってきましたね。
3枚目の写真は着用3ヶ月と新品未着用を比べたものです。手前が着用3ヶ月ですが、これからまだまだ濃くなっていきます。
4枚目の写真はカナダのディーラーThe Shop VancouverのオーナーTjよりいただいたエイジング写真です。
素晴らしいエイジングですね。
色が薄いので濃い色に比べ汚れなどが付きやすいですが、それ程神経を使わなくてもいいかと思います。
個人的にはむしろそれも味だと思います。
柿渋の染料はとても高額で、また扱いも大変難しい染料です。
染色の際も不純物が混ざるとだめなので、いつもきれいに掃除をしていますが、柿渋を染める際はいつも以上に掃除し、一切の不純物がないように処理してもらいます。
開発からサンプル仕込み、量産までの無理難題を聞いて表現していただいたタンナーに感謝です。
手前味噌ですが、Y'2 LEATHERらしい非常に素晴らしい素材に仕上がったと思います。
柿渋ホース。とても楽しい素材ですよ。
是非実際に見ていただきたい素材です。