2026.08.11
さらに熱量が増した、2026 ユニオンショールーム & ロンドンツアー(前編)
指折り数えてみるともう半年も前のことなのに、まるでつい最近の出来事のように感じます。そう、ワイツレザーは昨年に引き続きドイツ、ベルリンで1月18~20日に開催された合同展示会“UNION SHOWROOM(ユニオンショールーム)”に出展しました。この記事では同展示会に加え、ロンドンへの出張の様子も交えて前編・後編に分けてレポートしていきます。
昨年の“UNION SHOWROOM(=以下ユニオン) ”は初じめての出展とあって、どれくらいの準備を要するものか、といったスケール感など分からないことだらけで、さらには飛行機が遅延や欠便するといったアクシデントも重なってバタバタでした。今回は大きなトラブルもなく、また準備も万端でスムーズに展示会当日を迎えることができたと言えます。また昨年は僕、梁本と英国在住歴がある縫製担当の藤田の2名体制でしたが、今回は昨年10月に入社したばかりの米国人スタッフのチャーリーが加わり、欧州各国のバイヤーと中身の濃いコミュニケーションを取ることができました。
会場はなんと前回と同じく中央吹き抜けの一階部分。主催者の粋なの計らいで、またもや一番目立つ場所を確保してくれたんですよ。また「ワイツーは絶対に忙しくなるだろうから」と商談用のテーブルも2セット用意してくれたので、藤田とチャーリーがそれぞれのテーブルで商談し、僕がその間に入って意見を聞いたり……という体制で臨みました。その結果どうなったかというと、三人体制だったのにとんでもなく忙しくてお昼ご飯を食べている暇すらありませんでした(笑)。
昨年は初対面のディーラーがほとんどで、商品だけでなくブランドそのものを深く理解してもらえるよう、丁寧に説明することに時間を掛けました。それに共感してくれて取引を開始したアカウントや、付き合いの長い既存のディーラーを対象に出展のアナウンスをして、アポイントを取ってもらうという形式で今回は臨みました。アポイントは1時間刻みなら時間的な余裕もあるだろうと考えていたのですが、実際には時間が足りないことはあっても余ることはまったくありませんでした。なにしろ昨年と比べて欧州ディーラーのワイツーに対する想いが去年よりも強くなっており、嬉しいことにたくさんの熱いメッセージを聞かせてもらったのですから。
たとえば「昨年は初めて仕入れたけれどとてもよく売れたので、今年はもっといろんなアイテムを見たいんだ」という声。「SNSの口コミも盛んでワイツーを知っているお客さんがとても多く、もっとたくさん取り扱ってくれというリクエストもあるんだよ」という声。それから「自分用に1着買って着続けているんだけど、自分自身がすっかりハマっちゃってね」と言ってくれるバイヤーさんも……。ディーラー自身がワイツーを気に入ってくれ、自然と広めてくれている、ということがこちらにも強く伝わり、その言葉の一つ一つに胸が熱くなりました。


既存のディーラーを対象としていたワイツーのブースでしたが、商談の合間を縫ってブランドに興味をもってくれる新規のバイヤーさんも多く訪ねてくれました。しかしご存じの通り、ワイツーのモノづくりは革の鞣しから裁断・縫製に至るまで、高い技術をもつ職人たちの手作業に支えられています。自ずと生産量が限られているため、糸目をつけずに増産しようものなら、プロダクトのクオリティを保てなくなってしまいます。そのため新規のディーラー募集はしていませんが、これもご縁と取引の有無に関係なくお話だけはさせてもらいました。どのショップのバイヤーさん、もちろん既存のディーラーのバイヤーさんも、ビジネスの商材として、ではなくブランドやプロダクトをつくっている僕らにとても興味をもってもらい、もっとワイツーを知りたいという圧倒的な熱量が印象的でした。

こうして怒涛のユニオンが終了したのですが、新作のタイプⅡのGジャン (ダウンポケットモデル)や新たな革として誕生したフェイディッドホースも好評で、また柔らかい質感を好むヨーロッパ市場ではステアのラフアウトやホースヌバック、ステアオイルなども依然として人気がありました。まだ2回目の出展でしたが「獣種も豊富で、馬革だけでもエコホースのように質実剛健なレザーもあれば、シルキーなオイルソフトもある」。そんなワイツーの守備範囲の広さをヨーロッパのお客さんにもっとたくさん、そして深く理解してもらえるよう、これからもユニオンショールには参加していきたいと強く想いました。さて、ベルリンを後にした僕たちは一路、ロンドンへと向かいますが、その様子はまたの機会にお伝えしようと思います。お付き合いいただき、ありがとうございました。