2026.07.27

ワイツーレザーの定番デザインを深掘りする三部作。 その3 『カーコート“76シリーズ”』編

140、42、76……。これらの数字が何か解りますか? もしも数字だけでピンッときた方は、相当なワイツーマニアですね。実はこの3つの数字、アルファベットと組み合わせて各プロダクトを管理する品番の一部で、数字の部分が型紙番号を意味しているのです。そして上記の型紙番号はワイツーレザーの中でも「定番」の背番号。長年にわたって愛され続けているロングセラーモデルの証でもあるのです。当ブログでは3回に分けて、3つの定番デザインを深掘りしていきたいと思います。最終回は「76」、カーコートを詳しく解説していきましょう。



ワイツーレザーの原動力。その中心にある“76”

古着屋で出会った1930年代頃のカーコート。その質感を再現したくてエコホースのカーコートが誕生したことは、以前のブログで語りましたね。17年前にデビューした当時のカーコートは“86”の型紙番号が振られ、チンストラップやサイズ調整の後ろタブを装備し、袖は隠しリブ仕様、とヴィンテージに忠実なつくりでした。しかしエコホースの厚みが1.8~2mmくらいあることから、チンストラップが日常生活では邪魔になったり後タブが何かに引っかかってボタンが取れてしまったり……。また春先や秋口もTシャツ一枚の上に羽織っていただきたいので隠しリブがない方が、などと使い勝手の良さを考えた上に、ダイナミックなエコホースの経年変化を余すとこなく堪能してもらいたい、という想いから、できる限りディテールを排してつくったのが“76”。ワイツーレザーの原動力であり、フラッグシップ的な存在のモデルです。



大人の色気を醸し出すラウンドヘムの“76-C”

定番の76には兄弟ともいえる型紙番号が存在します。“76-C”は一見すると76にそっくりですが、裾に注目してください。テーラードジャケットのように前合わせの裾が丸くなっている、所謂「ラウンドヘム」が76-Cの特徴です。76のように直線的な裾も魅力ではありますが、ディアスキンやアニリンステアなど、柔らかくしっとりした質感のレザーをメインマテリアルとするなら、佇まいも上品にしたいという想いがあったんです。逆にエコホースでラウンドヘムにすると革が硬くて、あまりきれいなカタチが出ないんですよ。そんな背景を聞いてからもう一度、76-Cを見てみるとどうでしょう。裾のカタチが変わるだけでちょっと大人の色気を感じませんか?


気負わずにカーコートを愉しめる“77”

鎧のようなエコホースのカーコートを気合で着込む醍醐味も捨てがたいけれど、もっと気兼ねなく着れる一着をつくりたい……。そんな想いから生まれたのが“77”です。77は76よりもハーフサイズくらいゆったりとしたシルエットで、革の厚みはエコホースの1.8~2.0mmに対して、1.3mmで仕上げています。しかもエコホースと同じ厚みの革を鞣してから「割り工程」で革を漉くので、タンニンをしっかり含んでいることからエイジングを愉しめ、それでいて着やすいのが特徴です。1.3mm厚のホースハイドは一般的な革ジャンと比べるとかなり肉厚ですがワイツー基準では薄い方なので、頑固なエコホースを育て上げた方であれば楽に着れるでしょうね。また77は前回紹介した“42”ライダースJKTのイメージも併せ持ち、左胸のファスナーポケットや身頃にスラッシュポケットを装備しています。たとえば、ライダースJKTほどハードなのは苦手だけど醸し出す雰囲気が好き、という方々には評判が高いですね。



三回にわたってワイツーレザーの定番デザインを深掘りするBLOGをお届けしましたが、いかがでしたか? 素材やカタチで選べる幅も広いワイツーレザーのプロダクト。どんな風にエイジングを愉しみたいのか、どんなデザインが好きなのかも併せてワイツーのプロダクトを検討いただけたら、着こなしの愉しみ方も広がっていくのではないでしょうか。


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